地球上には様々な石が存在していますが、その中でも国産の石は建材として大人気です。
今回は、建材として使われることが多い国産の石材とその特徴、それからよく使われる場所について詳しく解説していきます。

建材として人気の国産石材は主に5種類

建材として人気の国産石材は、主に以下５種類です。

大谷石とは？

大谷石は、栃木県大谷地区で採掘される火山灰由来の軽石凝灰岩です。
以下、特徴とよく使われる場所について詳しく見ていきましょう。

特徴

大谷石は、柔らかく加工しやすいという特徴を持ちますが、強度はそれほど高くありません。
独特の緑がかった色合いと、温かみのある風合いが特徴であり、耐火性や断熱性、それから吸湿性にも優れています。

よく使われる場所

大谷石は、外壁や内壁の装飾材として使われることが多いです。
その他、倉庫や石塀などに用いられることもあります。

白河石とは？

福島県白河市で採掘される石材です。
落ち着きのある雰囲気を演出する石材として、古くから使われてきました。
以下、白河石の特徴とよく使われる場所について詳しく見ていきましょう。

特徴

白河石は、硬度と耐久性が高く、シンプルな美しさを兼ね備えた石材です。
加工の難易度は、先ほど紹介した大谷石より高いですが、日本の風土に合った石材であることから多くの場所で使われています。

よく使われる場所

白河石は、外壁や基礎石、庭園の敷石や石灯篭、彫刻やモニュメントなどに使われることが多いです。
個人の住宅やガレージだけでなく、公共建造物などにも使用されているため、意外と身近な存在といえるでしょう。

杭火石とは？

杭火石は、火山噴出物が冷え固まってできた溶結凝灰岩です。
以下、杭火石の特徴やよく使われる場所について詳しく見ていきましょう。

特徴

杭火石は、主に伊豆半島で採掘される石材で、世界でも希少な自然石として注目を集めています。
非常に硬度が高く、耐火性に優れているのが特徴です。

よく使われる場所

杭火石は、黒や茶色などの落ち着いた色調の石材ということもあり、石窯や炉の構造材として使われることが多いです。
その他、滑りにくいという特徴を活かすべく、床材や敷石として使われることもあります。

鉄平石とは？

鉄平石は、長野県の諏訪地方や佐久地方、岐阜県などで産出される石材です。
以下、鉄平石の特徴やよく使われる場所について詳しく見ていきましょう。

特徴

鉄平石は層状に剥がれやすいという特徴を持っており、薄く加工することができます。
落ち着いた黒色や灰色で、耐久性に優れているのも鉄平石ならではの特徴です。

よく使われる場所

鉄平石は、庭園の飛び石や敷石に使われることが多いです。
庭園の飛び石や敷石に注目する機会はそう多くないと思いますが、機会があればぜひ観察してみてください。

御影石とは？

御影石は、地球内部にあるマグマが地下深くでゆっくり冷却されたことによって生まれた火成岩です。
以下、御影石の特徴やよく使われる場所について詳しく見ていきましょう。

特徴

御影石は、日本独特の呼び名であり、正式名称は「花崗岩」と呼びます。
かつて兵庫県六甲山麓の御影地方で多く採掘されたことから「御影石」と呼ばれるようになったといわれています。

よく使われる場所

御影石はその耐久性の高さから墓石に使われることが多くなっています。
その他、建築の外壁や床材、カウンターなどに使われることも多いです。

まとめ

国産の石材は、建材として大人気です。
個人の住宅やガレージ、商業施設や公共建造物などあらゆる場所で様々な国産石材が使われています。

一見すると全て同じに見える石材ですが、よく見てみると色調や手触りなどが異なっていることに気付けると思いますので、気になる方は身の回りの建物や道路などにどんな石材が使われているのかをじっくり観察してみてください。